工藤 美空さん保護者
(2024年度卒業生保護者)
通信制高校を選んでよかった
~家庭と学校で見守った成長の3年間~
❶ 入学の経緯を教えてください
コロナ禍の影響で中学校に通えない日々が続き、進学について悩んでいた頃に、担任の先生から本校を紹介していただきました。通信制高校は私たち家族にとって未知の世界でしたし、当時は娘に学習の習慣もほとんどなく、「本当に自宅で課題に取り組んでいけるのだろうか…」と正直不安でした。それでも、学校が自宅から近かったこともあり、実際に見学に伺った際の校内の雰囲気はとても印象的でした。
生徒たちがそれぞれのペースで過ごしており、一人一人の個性が尊重されているということが伝わってきました。そして何より対応してくださった先生が非常に熱心な方で、「必ず卒業まで導きます」と力強くおっしゃってくださったことが、入学を決意する大きな後押しになりました。入学時には新しい制服に袖を通した娘が、とても嬉しそうにしていたのを今でも覚えています。本人なりに「高校生活を頑張ろう」という前向きな気持ちになっていたと思います。
❷ 学校生活について教えてください
在学中にコロナに感染し、治癒後も一時的に登校が難しくなった時期もありました。しかし2年生の秋頃には娘自身の中に「目標」が生まれ、スクーリング以外にも自主的に登校するようになりました。
その頃から生活全体に張りが出てきて、家庭でも積極的に手伝いをするようになり、笑顔も増え、興味関心の幅もどんどん広がっていきました。親としてもその変化をとても頼もしく感じました。
大学受験を決めたのは高校2年生の終わり頃と遅めで、しかも進路は日本大学芸術学部の中でも特に倍率が高い「日舞(日本舞踊)」という専門性の高い学科でした。そのため受験に必要な情報も限られており、不安も大きかったのですが、先生方が迅速に動いてくださり、最後まで伴走してくださったおかげで無事合格できました。受験前の親子ともにナーバスになりがちな時期にも、学校での様子を定期的に連絡してくださり、家庭でも子どもの変化に応じたサポートがしやすく、安心して見守ることができました。
公立高校ではなかなか得られない、きめ細やかな対応に心から感謝しています。
❸ 通信制高校への入学を考えている方へのメッセージ
娘が精華学園で過ごした日々を通して、私たち家族の「通信制高校」へのイメージは大きく変わりました。今の時代、多様な生き方がある中で、通信制だからこそ得られる経験や学びが確かにあります。学力で線引きされていないからこそ、お互いを尊重し合える雰囲気が生まれ、それぞれの個性を認め合える関係が築かれているように感じました。
最近では、あえて通信制を選ぶお子さんが増えているという話も耳にします。それもきっと、時代に合った「新しい学びのかたち」がここにあるからだと思います。もし進路で悩んでいるご家庭があれば、まずは見学会や説明会に参加して、実際の空気を肌で感じてみてください。きっと、大切なお子さんにとって「ぴったりの居場所」が見つかるはずです。